竹橋の東京国立近代美術館へ、ドイツ出身のアーティスト、ゲルハルト・リヒターの回顧展に行ってきました。
入り口の近くに、幅2メートル高さ2.6メートルのキャンバスが4枚並んだ作品「ビルケナウ」と、元になった写真が並べられていました。
写真にはアウシュヴィッツ収容所で隠し撮りされたホロコーストの様子が。
人間って、どうしてここまで酷いことができるんだろう?
でも、生まれる時代と場所がちがえば、自分も加害者にも被害者にもなり得るかもしれない。
いろいろな思いがぐるぐると巡ります。
画家もこんなふうに思索しながら、この作品を生み出したのでしょうね。
ゲルハルト・リヒターの名を初めて知ったのはSonic Youthの「Daydream Nation」のアルバムジャケットでした。
写真のように描かれたロウソクの滲んだ輪郭と、音と音をつなぐギターの響きがリンクして、現実にぼんやりとのイマジネーションのフィルターがかかるような不思議なアルバムでしたねえ。
アルバムジャケット以外の作品を見る機会がなかったので、今回はいい機会でした。
絵の具を散りばめたり、引きずったり、ナイフで傷をつけたり。
スキャンした絵画をプログラミングで分割して、生まれた色の層を再び絵画にした作品。
(自分の作品から新しい作品を作っちゃったわけですね)
1枚25色のパネルを196枚組み合わせた作品「4900の色彩」
展示の最後は、2021年ごろから描き始めた作品でした。
白い紙にグラファイト、ぐぐっとシンプル。
なんだかとりとめのない感想になってしまいましたね。
リヒターの足跡が網羅されて見応えはかなりあったんですよ。
めくるめく作風の変遷についていけず、未だにうまく消化できてないのかもしれません。
とはいえ、このモヤモヤが後になって腑に落ちることもありますからね。
これが美術鑑賞は面白さですね〜。
■ゲルハルト・リヒター展は2022年10月2日まで開催中です。
■リヒターの絵が使われたSonic Youthのアルバム
■竹橋駅に直結している毎日新聞パレスサイドビルの地下にある、「カレーの店 タカサゴ」という渋いのカレー屋さんが気になります。
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最終更新日:2023年7月8日